コラム 2026年4月14日 3分で読める

開業前に知っておきたかったこと ── これから始める人へ

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飲食店を開業した人に『開業前に戻れるなら何をしますか?』と聞くと、多くの人がこう答えます。

『もっと準備すればよかった』

夢と情熱で突き進むのは素晴らしいことですが、知っているだけで避けられる失敗もあります。これから開業を考えている方に、先輩オーナーたちの声をまとめました。

物件選びは『立地』だけじゃない

『駅近で人通りが多い場所を選べば大丈夫』──これは半分正解で、半分間違いです。

見落としがちなポイント

  • 前のテナントがなぜ撤退したか ── 立地が良くても、家賃が高すぎて利益が出ない物件がある
  • 居抜きの設備状態 ── 前の店の設備を引き継げるのはメリットだが、古い設備は修理費がかさむ
  • 排気・排水の条件 ── 後から増設できないことが多く、メニューが制限される原因に
  • 周辺の競合 ── 同じ業態の店が多い場所は、よほどの差別化がないと厳しい

いい物件はすぐに埋まります。でも焦って契約するのが一番危険です。最低3件は比較してから決めましょう。

資金計画は『最悪のケース』で作る

開業資金の計画を立てるとき、多くの人が『うまくいった場合』のシミュレーションをします。

でも現実は:

  • 内装工事は予定より2〜3割オーバーすることが多い
  • 開業後3ヶ月は赤字が普通
  • 想定外の出費(設備故障、食材高騰、求人広告)が必ずある

開業資金の内訳(目安)

内装・設備 500万円 (29%)
運転資金(6ヶ月) 900万円 (53%)
保証金・敷金 200万円 (12%)
備品・消耗品 100万円 (6%)

目安として、運転資金は最低6ヶ月分を用意しておきましょう。

家賃50万円の店なら、家賃+人件費+仕入れ+光熱費で月150万円として、6ヶ月分=900万円。開業費用とは別にこれだけ持っておくと、心に余裕ができます。

メニューは引き算で作る

開業前は夢が膨らんで、あれもこれも出したくなります。

でも、メニューが多いと:

  • 食材の種類が増え、仕入れコストが上がる
  • 仕込み時間が増え、オペレーションが複雑になる
  • 在庫管理が難しくなり、ロスが増える
  • どのメニューも中途半端な品質になりがち

最初は看板メニュー3品+サイド数品+ドリンクで十分です。お客様の反応を見て、後から足していけばいい。

引き算ができる店は強いです。

届出・許可は意外と多い

飲食店の開業に必要な届出は、思ったより多いです。

  • 食品衛生責任者 ── 講習を受ければ取得可能。開業前に必ず必要
  • 飲食店営業許可 ── 保健所に申請。内装完成後に検査あり
  • 防火管理者 ── 収容人数30人以上の場合に必要
  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届 ── 深夜0時以降にお酒を出す場合
  • 開業届 ── 税務署に提出。青色申告するなら開業から2ヶ月以内

特に営業許可の申請は工事完了前にはできないため、スケジュールに余裕を持ちましょう。許可が下りないと営業開始できません。

一人でやろうとしない

開業準備は孤独な作業です。物件探し、内装打ち合わせ、メニュー開発、求人、届出──すべて自分でやろうとすると、判断力が鈍ります。

頼れるところは頼りましょう。

  • 先輩オーナー ── 同じ道を通った人のアドバイスは何より参考になる
  • 税理士 ── 開業届、青色申告、消費税の判断。最初から任せたほうが安い
  • 内装業者 ── 飲食店専門の業者は、保健所対策も知っている

全部自分でやるのが偉いわけではありません。任せるべきところは任せて、自分は料理とお客様に集中する。それが長く続けるコツです。

開業はゴールじゃない

最後に、一番大事なこと。

開業はスタートラインです。

オープン初日にお客様が来てくれても、1年後にも来てくれるとは限りません。開業の勢いは長くて3ヶ月。その後は、日々の営業の積み重ねがすべてです。

完璧な準備は存在しません。でも、『知っていれば避けられた失敗』は確実にあります。この記事が、これから開業する方の一助になれば幸いです。


飲食店経営コラム連載(全4回)、最後までお読みいただきありがとうございました。

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