ブログ 2026年3月27日 3分で読める

飲食店の決済手数料、本当に高い?売上と利益から考える

Q

QuickEats運営

ある飲食店の1日の売上を見てみよう

都内にある飲食店A店の、ある日の売上データを見てみましょう。

  • 当日売上:約20万円
  • 来店組数:92組
  • 客単価:約2,200円

一見、悪くない数字に見えます。しかし売上の内訳を見ると、気になる点があります。

売上の内訳

  • 店頭売上(店内飲食):約2万円(10%)
  • デリバリー(Uber Eats等):約12万円(60%)
  • テイクアウト(PayPay等):約2.5万円(12%)
  • その他プラットフォーム:約3.5万円(18%)

売上の60%がデリバリープラットフォーム経由という状態です。

デリバリー手数料の現実

Uber Eatsの手数料は売上の約35%です。つまり:

  • デリバリー売上:12万円
  • 手数料(35%):約4.2万円
  • 店舗に残る金額:約7.8万円

1日で4.2万円、月に換算すると約126万円が手数料として消えている計算です。

もちろんデリバリーは集客力があり、自分で配達する必要もないため、手数料に見合う価値はあります。ただし、売上の大部分をデリバリーに依存する構造にはリスクがあります。

デリバリー依存のリスク

  • 手数料率の変更 — プラットフォーム側が手数料を引き上げれば、利益が一気に圧縮される
  • アルゴリズム変動 — 表示順位が下がると、売上が突然減る可能性
  • 競合の増加 — 同エリアに類似店が増えると、注文が分散する

実際、A店のデリバリー売上は日によって6万円〜12万円と大きく変動していました。一方、店頭売上は毎日2万円前後で安定していました。

手数料の比較:デリバリー vs 自社オーダー

同じ1,000円の注文で、手元に残る金額を比較してみましょう。

デリバリープラットフォーム経由

  • 売上:1,000円
  • 手数料(35%):-350円
  • 店舗に残る:650円

自社モバイルオーダー経由

  • 売上:1,000円
  • 決済手数料(4.2%):-42円
  • 店舗に残る:958円

その差は308円。1日100件の注文なら、月間で約92万円の差になります。

では、デリバリーをやめるべき?

いいえ。デリバリーには集客力という大きなメリットがあります。重要なのはバランスです。

  • デリバリー:新規顧客の獲得チャネルとして活用
  • 自社オーダー:リピーターの注文を自社に誘導して利益を確保

デリバリーで知ったお客様が、次回は直接来店してQRオーダーで注文してくれれば、手数料は35%から4.2%に下がります。

飲食店の利益構造で考える

一般的な飲食店の利益率は5〜10%です。月商300万円の店舗なら、利益は15〜30万円程度。

ここで手数料の違いを見てみましょう。

  • 月商300万円のうち、100万円をデリバリーから自社オーダーに移行できた場合
  • 手数料差:100万円 ×(35% - 4.2%)= 約30万円の利益改善

利益が30万円改善すれば、利益率は倍になります。新しいスタッフを雇う余裕も生まれます。

現実的な一歩

すべての注文を自社に切り替えるのは現実的ではありません。まずは:

  1. 店内飲食をQRオーダー化 — 店頭の売上を効率化し、客単価を上げる
  2. テイクアウトを自社で受け付ける — デリバリーではなく直接受け取りに来てもらう
  3. リピーターを自社オーダーに誘導 — スタンプカードやクーポンで自社注文のインセンティブを作る

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